神杯占い
廟内でよく手に筊(半月の形をしたもの)を持ち、ブツブツ言いながら、真剣に祈り、そして、手の中に持っていた筊を放り出し、最終的に地面に落ちた筊の面を見て神様からの結果を判断している方を目にします。これは道具を使い、神様と意思の疎通を図る「擲筊(ツーチャウ)」と言う占い(神杯占い)のようなものです。日本のガイドブックなどでは「ポエ占い」という言い方もされています。
この2つの半月の形をした道具は「杯筊」~ペイチャウといい、樹木の根や竹で作られています。赤色が主流ですが、質感が違う金色の杯筊もあります。何色であっても、誠心誠意祈れば、神からの答えを表す結果を得ることができます。
杯筊が表す意味
聖杯
笑杯
陰杯
杯筊は裏表の2面あり、平らな面を「陰面」‐影の面といい、ふっくらしているもう1つの面を「陽面」‐陽の面といいます。占う際、2つとも陰面が上向きだった場合は「笑筊」‐シャオチャウといい、願った内容がハッキリしていない時や時(縁)がまだきていない、あるいは特に神様からの意見はないということを表します。また、2つとも陽面が上を向いている時は「陰筊」‐インチャウ(又は蓋筊‐カイチャウともいう)といい、神様に応じていただけない時や、お伺いを立てたけれどお伺いの内容が良くないことを表しています。そして、最も良い筊‐チャウは「聖筊」‐センチャウ(陰陽1面ずつ)であり、願ったことやお伺いをたてた内容に対して神様が答えを授けてくださる、あるいは実行しても良いということを表します。
擲筊時は一度につき質問は一つにし、結果については敬意を払って受け止めましょう。もし自分が望んだ答えを求めるために質問の仕方を変えたりすると、神様に対して不敬を働くだけでなく、擲筊をする意味がなくなってしまいます。
擲筊のやりかた
①大きさが同じ2つの筊を選び、香炉の前へ行き、時計回りに三回巡らせます。
②2つの筊の平らな面を合わせ、胸の前で持ち、凹んでいる側を自分に向け、飛び出ている側を神様へ向ける。
③神様の前に跪いて名前、生年月日、住所、そしてその日にお伺いをしたい内容(一字一句ゆっくり焦らず)を伝える。
④伝え終わったら、神様に連続で三度聖杯をくださるようにお願いし、軽く地面に向かって放り出す。もし筊が着地する前に自分または隣の人の身体にぶつかった場合はやり直すこと。
⑤もし三度とも聖杯がでたのなら、筊を持ち合掌しながら、三拝し、心からの感謝を伝える。もし、笑筊だった場合、恐らく伝え方がハッキリしていなかったので、もう一度心を込めて伺い、擲筊する(筊を放る)。もし連続して何度も陰筊が出た場合は無理強いしたり、更に擲筊したりしてはならない。何度もやっては擲筊の意味がなくなってしまいます。