冬至(12月21日または22日)何事も平安無事に進むように
二十四節気の中の冬至がありますが、その冬至の「至」には「最」と「極」という意味があり、この日は冬の中でもっとも寒い日とされ、この日を過ぎるとお日さまが徐々北へ移動し、日中が長くなり始め、夜が短くなります。昔の人も冬至の天気を使って年越しの時の天気を予測していました。「冬至が乾であると、年越しは湿」というように、冬至の天気が良い場合、年越しの時は雨が降る可能性があると言うことでした。
今も昔も、冬至は人々にとってとても大切な日であり、賑わいに至っては年越しに引けを取らないほどです。古代の皇帝はこの日に天を崇め、先祖を拝み、文武百官たちに休暇を宣告したほど、冬至はとても重要な日でした。
冬至は湯圓(白玉)を食べるほか、姜母鴨、麻油鶏など栄養補給ができる食べ物を進んで食べ、身体を温めるほか、抵抗力が上がり、寒い冬を心身共に温かく過ごすことが出来ます。
冬至に湯圓を食べ、補給食材を食らう
冬至の日になると、家内の年長者たちが鍋一杯に温かい湯圓をつくり、家族全員で楽しみます。また、ひと昔前までは湯圓を食べる際、大人たちは子供たちに冬至は年越しの準備に入るころであり、湯圓を食べたら1つ年を取るといい、子供たちに聞き分け良く、大人の言うことがよく聞けるようになるようしつけるチャンスでもありました。また、人によってはこの日に滋養強壮・栄養補給ができるスープなどを進んで食すことで寒い冬を乗り越えていたと言います。
①中国陝西地方の冬至では「あずき粥」で拝みます。人々が悪鬼はあずきを怖がると信じられていたからであり、冬至にあずき粥を煮て、厄から身を守るとされてきました。
②中国北方地方では冬至にはわんたんや水餃子を食べる風習がありました。形が元寶に似ていて、「財を招き、寶が進み入る」という意味があるからです。
③南方の人々は冬至に湯圓を食べますが、これには「一家団欒」という意味が込められています。湯圓に餡が包まれたものは先祖を祭る意味が込められ、何も包まれていないものは神さまを拝む意味が込められています。台湾では糯米で紅白2色の小湯圓をつくりますが、これを「圓仔母」といいます。