頭牙‐トウヤー 商売繁盛、賞与を与えてスタッフを労い一致団結を
旧暦2月2日は商店など商売をしているところでは豪華なお供え物を用意し、福徳正神の長寿を祝い、土地公さまに商売繁盛、業績上昇を祈願します。またお供えした食べ物はスタッフたちに分け与えることで、事業主とスタッフ間のコミュニケーションを図る良い機会にもなっています。
また、このような財神(日本でいう弁財天)をお祀りする儀式を「互祭」‐フーチと言います。これは古代の話が今日まだ伝えられてくる間に誰かが「互」を「牙」と間違えて書き残してしまったからだとされており、現代では豪華な食事をするときは「打牙祭」‐ダーヤーチと呼ばれている。
一年で一番最初の「牙」‐ヤーは旧暦の2月2日であることから、この日は「頭牙」‐トウヤーと言います。また、一年で最後の「牙」は「尾牙」‐ウェイヤーと呼ばれ、旧暦の12月26日とされています。頭牙の日には一年の財運を祈願するだけでなく、商売が日に日に良くなることを祈るため、必ず豪華なお供え物を用意し、土地公さまにお供えをします。その中でも財宝を象徴する潤餅‐ルンピンはお供え物の中で欠かせないものの一つです。
なぜ頭牙に潤餅で拝むの?
「潤餅」は餅―ピン(クレープのような生地)で火を通したもやし、ニンジン、細切りにしたタケノコ、細切りにした干し豆腐、ニンニク、細切り肉、玉子焼きなどの食材を巻きます。形はやや春巻に似ていますが、春巻きよりも倍大きく、油で揚げずに食べることができます。潤餅は銅銭を紙で包んで円筒状にした状態に似ていることから、富をもたらし、家庭を潤すというイメージがついたことから、財神土地公さまをお祀りするときに使われています。
①一説によると土地公さまを拝拝するときは朝または昼前に済ませ、夜にしてはいけないと言われており、聞くところによると土地公さまにのって一番良い参拝の時間は「子の刻」、すなわちよる十一時~午前一時であるとも言われています。これはこの時間に土地公さまはお目覚めになるので、比較的冴えていると聞いたことがあるほか、お線香の火が一番燃えているとされる中和烘爐地も拝拝しに来る人は夜間が多いそうです。
②親切で善良な土地公さまは願いには必ず応えてくれます。土地公さまを拝む人々の中には財運だけでなく、子宝も祈願する人もいます。聞くところによると、土地公廟に行き、土地公さまを拝んでから、土地公さまの髭を触ると長寿を意味し、元寶(昔のお金)を触ると財を成しし、杖を触ると出世し収入が増えるそうなので、皆さんもぜひ試してみてください。
③土地公さまをお祀りする際のお供え物については諸説があり、一説によると麻糬(モチ)で拝むと土地公さまの髭に張り付くので、各路財神が土地公さまの元へやってきて、髭をとかしてくれるそうです。ただ、もう一説によると、土地公さまはお年を召しているので、歯が悪いため、麻糬(モチ)くらいしか噛めないとも言われています。どうであれ、甘味や果物を用いて拝拝すると、土地公さま「呷甜甜 保庇賺大錢」‐甘いものを食べて、お金が儲かるように庇護してくださるとされています。