鬼門が閉じる日(7月30日)慈悲大願への感謝と家内平安順風祈願
旧暦7月の最後の日は「鬼門が閉じる日」です。
この日は地蔵王菩薩所轄の鬼門が閉じる日で、7月1日の鬼門が開く時にこの世へきた霊や鬼たちがあの世へ戻る日で、連休最後の一日のようなイメージがあります。また、この日は地蔵王菩薩の誕生日でもあるため、盛大な法会や式典が開催されお祝いします。また、人々はたくさんのお供え物を用意し、あの世の霊や鬼たちへ最後のお供えをすることで、この期間の最終日にあたることから、「孝月底」(月末の孝行業)とも呼ばれています。
地獄を監督する地蔵王菩薩は地獄で苦しんでいる霊を救う大菩薩であり、地蔵王菩薩は「わたしが地獄に入り済度せねば、誰が地獄へ入ろうか。地獄を空かないと、成仏しないと決意す」と諭され、衆生の苦行をすべて負うことで、衆生の心願が円満に運んでいるといわれることから大願地蔵王菩薩と呼ばれています。地蔵王菩薩の生誕の日には各自の廟などで「地蔵王会」、別名「拝香会」、「謝燈脚」と呼ばれる祭典が行われます。
慈悲の胸をもった地蔵王菩薩
大願地蔵王菩薩は人々を苦から救い、難から助けることから、未婚で妊娠をした女性たちがそれぞれの理由により堕胎や流産してしまった際、地蔵王菩薩の前へ行き懺悔と供養をし、地蔵経をあげ、水子の霊が早く苦しみから脱することができるよう願い、極楽世界へ渡れることを祈ります。また、出産を控えた妊婦は朝晩地蔵王菩薩にお線香をあげ、胎児が無事に生まれてくるよう祈願します。
①神さまに供える果物としてプチトマト、グアバ、釈迦、パイナップル釈迦など種がある果物は神さまに対し不敬だとされているので、避けます。
②言い伝えによると、鬼月の間、夜間に洗濯をしたり、洗濯物を干したりせず、太陽が沈む前に取り込まないと、あの世から来た鬼たちが服を着ていってしまうそうです。
③鬼門が閉じる日のお供えの仕方は鬼門が開く日と同じですが、時間は早めに昼の12時から午後1時の間に行います。