拝拝の目的
どうして台湾の人は拝拝をするの?
台湾に住む、多くの人にとって、拝拝(パイパイ)は生活の一部。元宵(日本の小正月にあたる)や清明、年越し等の節目は、もちろんのこと、中元普渡(日本のお盆にあたる)、結婚、転居、財運のためなどにも熱心に拝拝をします。簡単に言えば、良いことにも悪いことにも、とにもかくにも生活と拝拝は切り離せないものなのです。
では、いったいどうして台湾の人達は、こんなに熱心に拝拝をするのでしょうか?
拝拝を通して神々と交流することで、ポジティブなエネルギーを受け取り、心願を達成させたいと願っているからです。
<拝拝の儀式4種>
拝拝には4種類の儀式があります。
① 表達敬意:敬意を払う神仏に対し心から敬い拝む。
やり方は簡単、両手で合掌し、敬意を表します。
② 誠心許願:心から願うこと。
例:開運、財運、昇進、試験合格、健康、縁談などに行う拝拝の儀式。
③ 謝恩還願:感謝を表す神仏にお願いごとをし、それが成就した暁には感謝の意を伝える行為。
④ 消災解厄:厄除け住居の不和、病院にかかっても良くならないときや、事業が上手くいっていない時、災いを防ぎたいとき、土地を手放したりするような生活で不運な状況が起きた場合に災いを遠ざけるための儀式。(無病息災、災難消除)
<拝拝の作法6種>
拝拝には6つの作法があります。
① 挨拶:
家の中に神仏を祀っていたり、先祖の位牌などがある場合、毎日朝晩必ずお供えのお茶(お水)を取り換え、お線香をあげましょう。
②表敬:
神々に対し敬意を表することを指し、通常豪華なお供え物を準備はしませんが、新鮮なお茶、果物、お菓子をお供えし、お線香をつけ、金紙(紙のお金)を燃やします。
③祈願:
個人や家庭、会社などでの平安を願い、事業繁栄など順風満帆を祈るなど。農作物にとって良い気候であること祈願したり、土地の平安を願う際も“醮-チョウ”という特設祭壇を作ったりするなどして大規模な祭典を行うこともあります。
④除災:
鬼などの悪行から身を守るための儀式。例えば:家屋を新しく建てるときや修繕工事を行う前や、他界された方々のための墓地選びや大きな事故などに見舞われた際など、吉日を特別に選んで行う祭典。
⑤返礼:
信者に心願が成就した際、特別にお供えものを準備し捧げ、神々に感謝の気持ちを伝える。
⑤ 謝罪:
信者の軽はずみの言動により神々や仏様、鬼などを侮辱したことにより不治の病に侵されたり、不安に苛まれた時などに儀式をすることで、許しを乞います。